2025年10月17日 (金)

いのちのとりで裁判 10.28大決起集会

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~最高裁判決を踏まえた一刻も早い謝罪と全面解決を!~
 2013年からの史上最大の生活保護基準引下げの違法性を問う「いのちのとりで裁判」。10年以上にわたる闘いを経て、最高裁判所は、6月27日、歴史的な原告勝訴判決を言い渡しました。
 しかし、国は、いまだに当事者に対する謝罪さえせず、被害回復の方向性も明らかにしていません。1000人を超える原告のうち既に233名以上が亡くなっており、⼀刻も早い全面解決が求められています。
このまま黙っているわけにはいきません。年末に向けて専門委員会での答申など重要な局面が続くことが予想されます。「いのちのとりで」を取り戻すことで、誰もが社会から排除されることなく、人間らしく生ることのできる社会への転換点とするため、集い、つながり、そして声をあげましょう!
主催;いのちのとりで裁判全国アクション
日時:2025年10月28日(火) 13時30分〜15時30分
受付開始:13時
ハイブリッド形式
会場:ニッショーホール
オンライン:Zoomウェビナー
参加費:無料
内容:基調報告、原告の声、国会議員・各界からの連帯アピールなど
※集会終了後、厚生労働省前に移動して抗議行動を行ないます。
○申込:右のQR コードまたは以下のリンクから、入力をお願いします。
○会場:定員1000名、定員になり次第、締め切り。(消防法順守のため)
○オンライン;定員500端末、定員になり次第、締め切ります。

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2025年9月30日 (火)

介護の改悪を許すな

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本日介護学習会
講演 石田路子 名古屋学芸大学
NPO法人高齢社会を良くする女性の会理事
主催 愛知県社会保障推進協議会

国は要介護1、2の生活支援を市町村の「総合事業」に移そうとしていますが、最低賃金すら払えない低単価で受ける事業所はほとんどありません。
愛知県内でもっとも単価の高い名古屋市でも激減しています。
このまま移管したら、受けてくれる事業所はありません

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国は最高裁判決に従え!

6月27日最高裁は国の生活保護基準引き下げを違法としました。
しかし判決から3か月たっても謝罪も引き下げ撤回もせず、あらたな引き下げ計算を始めました。
見直しなら裁判を負け続けた間にできたはずです。
明らかな引き延ばしです。
絶対に許せません
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2025年7月19日 (土)

厚労省はただちに謝罪せよ!

全員死ぬまでしないつもりか!
生活保護切り下げ違法最高裁判決からすでに3週間。
全国いのとり共同アクションは8月1日に4回目の要請を行うことになりましたが、厚労省からは課長すら出席せず、謝罪する気は全くなし。
そのうえ、物価偽装を行った経過についてなんの調査もおこなわないで専門家会議招集を一方的に発表。
10年以上の裁判で1000人いた原告はすでに230人が亡くなっています。名古屋のAさんも今年1月23日、判決を前になくなりました。
愛知連絡会はこのような厚労省に断固抗議します。
宇賀裁判長が補足意見で物価偽装を説明
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愛知連絡会は2013年の引き下げ直後から厚労省による物価偽装を告発してきました。
物価指数の計算が苦手な方が裁判官で名古屋地裁では完全敗訴しましたが、その後は「○○○でもわかる物価偽装」をつくって全国の裁判所で勝訴。最高裁前でもこのマンガを配りました。宇賀裁判長は補足意見で4ページにわたりこの仕組みを書いてくれました。
最高裁判決の当日NHK時論公論(6/27)がこれをわかりやすく説明しました。
いま必要なことは、どうしてこのような偽装が行われたのかを解明することです。


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2025年7月 5日 (土)

NHK「時事公論」が詳しく解説6.27最高裁判決

生活保護引き下げ訴訟 最高裁の判断は

初回放送日:2025627

生活保護の支給額が2013年から大幅に引き下げられたことが争われた裁判。全国で同様の訴えが起こされ司法判断が分かれる中、最高裁判所が27日、判決を言い渡します。

生活保護最高裁判決引き下げは違法

生活保護の支給額が、2013年から大幅に引き下げられたことが争われた裁判で、最高裁判所は27日「引き下げは違法」とする判決を言い渡し、国の敗訴が確定しました。 今後は、およそ200万人とされる当時の受給者への国の対応が焦点となります。今回は、生活保護をめぐる引き下げの経緯と最高裁の判断を解説します。

【全国で相次いだ生活保護裁判】

この裁判は、全国で1000人あまりが国に訴えを起こしていたものです。これまで高裁で判決のあった12件のうち、引き下げを取り消したのが7件、原告敗訴が5件と判断が分かれていました。 生活保護をめぐっては、戦後いくつもの裁判が起こされてきました。 その“草分け”と言われるのが「朝日訴訟」です。

【憲法25条の理念に基づく生活保護】

岡山県早島町の図書館です。 ここに60年以上前に争われた「朝日訴訟」の資料が保存されています。訴えを起こしたのは、結核で町の療養所にいた朝日茂さんです。

当時の生活保護は支給額の内訳が、肌着は2年に1着、足袋が年1足など極めて低いものでした。寝巻きを何度もつぎはぎした写真も残されています。 保存資料のうち、図書館は現在、裁判記録など一部を館内に展示しています。

茂さ

んは途中で亡くなり、養子となった朝日健二さんの夫婦が裁判を引き継ぎますが、昭和42年に最高裁で敗訴が確定します。ただ、労働者などにも支援の輪が広がり、国は生活保護の水準を徐々に引き上げていきました。

憲法は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とされています。生活保護はこの理念に基づく制度です。 また、最低賃金、介護保険の自己負担限度額、就学援助など47の制度に連動していると言われます。 つまり受給していない人も決して無縁ではないのです。

【重い財政負担と引き下げ】

しかし、いま生活保護費は、総額およそ3.6兆円(23年度)。世帯数は、わずかに減っていますが164万世帯(24年3月)。半数以上が高齢者の単身世帯(84万余)で、国や自治体の負担になっています。 いまから17年前のことです。 2008年の金融危機、「リーマン・ショック」が日本の経済にも影響を与えました。数年にわたって多くの人が職を失い、賃金、物価、家計消費とも下落しました。 国は2013年から15年にかけて、生活保護費(生活扶助基準額)を平均6.5%、最大10%引き下げました。 削減された保護費の総額は670億円に上ります。

【デフレ調整が争点に】

裁判になったのは、この引き下げについてです。 問題

は引き下げの手法でした。「デフレ調整」と言われます。

2008年から11年にかけて、総務省の消費者物価指数(総務省CPI)は「-2.35%」でした。 ところが、厚労省は独自の指数(生活扶助相当CPI)を用いて、物価の下落率を「-4.78%」としたのです。 同じ期間でも下落率に2倍の差があります。なぜこれほど大きな差が生じたのか。 厚労省の計算はテレビ、ビデオレコーダー、パソコンなど(テレビ等5品目)値下がりしやすい品目の影響を強く反映していました。しかし生活保護を受給している人で、テレビやパソコンを頻繁に買い換えることは難しいでしょう。

さらに、このデフレ調整にあたって、厚労省は専門家の意見を事前に聞いていませんでした。 生活保護の見直しは、専門家による会議で検討され、厚生労働大臣がその報告を踏まえて基準を改定することが、多くの場合過去の「通例」と言われていました。 しかし、この時は事前の専門家による検討や検証もない。しかも、判断の具体的な過程も明らかにされていませんでした。



このため裁判で原告たちは、「計算が恣意的で物価偽装」「専門家の意見も聞かず独断」などと主張したわけです。 これに対して国は「生活保護に関しては国が幅広い裁量を持っている」と主張し続けました。さらに「専門機関からの意見を聞くことが法律上決まっているわけではない」などと反論していました。

【最高裁判決と今後の焦点は】

27日の判決で最高裁判所第3小法廷の宇賀克也裁判長はこう指摘しました。

「物価の変動は、生活保護の基準を見直す指標の一つだが、それだけでは消費実態を把握するものとして限界があり、専門知識に基づいた十分な説明が必要だ。しかし専門家の審議の検討が行われていないなど、専門的な知識に基づくとは認められない。デフレ調整の判断過程と手続きには誤りがあった」

そして、生活保護の引き下げを取り消す判決を言い渡しました。 裁判長である宇賀裁判官は、さらに個別意見でこう述べています。



「専門家の意見を聞かないなら、厚労省の中で専門的で技術的な検討が十分行われるべきなのに、その形跡はない。独自の物価指数を使ったことについても、生活保護世帯に関係の少ない電気製品の価格の影響が強く表れており問題がある」

このように厚労省の姿勢をさらに厳しく批判し、「賠償も認めるべき」と述べています。 敗訴が確定したことで、およそ200万人とされる当時の受給者への国の対応が、今後の焦点です。 また、国が定めた生活保護の基準額を最高裁が違法と判断したのは初めてです。当時の判断過程のどこに問題があったのか、客観的な検証と国民への説明が求められます。

生活保護をめぐっては、重い財政負担をどうするかという大きな課題があります。また不正受給もたびたび問題になります。制度は時代に応じた見直しや厳格さも求められます。 しかし、今回の最高裁判決は、適正な手続きを経ない不当な引き下げは許されないという姿勢を明確にしていて、今後の行政への影響は大きいでしょう。

60年前に戻った日本なのか】

冒頭紹介した朝日訴訟で、養子として裁判を引き継いだ朝日健二さん。その後も生活保護受給者への支援活動を続け、10年前、80歳で亡くなりました。 私は生前の健二さんに、何度か取材で話を聞いていました。その中で、健二さんが語った忘れられない言葉があります。

「生活保護の水準があがり、自分の役割は終わったと思っていた。しかし再び支給額が減らされて、日本はまるで昔に戻ったかのようだ。また、当時は多くの支援があったが、いまは生活保護へのバッシングが強く、悲しい思いになる」

朝日訴訟の資料として残された「寄せ書き」には、たくさんの支援者の名前が書かれていました。 冒頭に触れたように、生活保護は最低賃金とも連動します。当時、労働者など多くの人が朝日訴訟を支援したのも、生活保護の水準上昇が賃金引き上げにもつながると考えたからでしょう。

【国民の権利】

現在、生活保護に対する批判や非難の言葉も聞かれます。 しかし「みんな苦しいから我慢しろ」では、負の連鎖は止まりません。不当な引き下げを容認することにもなってしまいます。 弱い立場の人を叩くのではなく支え合うことが、社会にとっても望ましいのではないでしょうか。 そして、「健康で文化的な最低限度の生活」は、憲法が保障した国民の権利です。 貧富の差が広がり財政負担が重い中であっても、この権利は、決して変わらないはずです。

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2025年6月28日 (土)

生活保護減額分、最大数千億円に 厚労省、追加支給に 共同通信

共同通信 250627
生活保護減額分、最大数千億円に 厚労省、追加支給に
Kyodo

厚労省の担当者に要請書を提出する生活保護訴訟の原告ら=27日午後、国会© 共同通信

 厚生労働省は27日、生活保護基準の引き下げを違法とした最高裁判決を受け、減額分を追加支給する検討に入った。立法措置が必要との指摘があり、国会への法案提出も視野に入れている。原告以外も含めた受給者全員を対象にすれば、必要額は最大で数千億円規模に上るとみられ、専門家の意見を聞いて詳細を詰める。

 基準は2013~15年に段階的に引き下げられた。当時の受給者は約200万人。厚労省は根拠とした「デフレ調整」と「ゆがみ調整」によって、保護費の支給額が15年度に670億円減ると説明していた。この基準は18年度に改定されるまで使われていたため、減額は累計で数千億円規模になる。

 訴訟の原告団は27日、当時の受給者全員に、減額分をさかのぼって支給するよう厚労省に要請した。政府、与党内でも「当時の受給者全員に追加支給せざるを得ない」との認識が広がっている。

 最高裁判決は基準引き下げの根拠のうち物価下落を反映するデフレ調整を違法とする一方、受給者間の公平を図った、ゆがみ調整は違法ではないとした。

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2025年5月19日 (月)

「生活保護バッシング」注意報

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生活保護に関する偏見や差別を助長しない報道と議論を求める共同声明

~「生活保護バッシング」注意報を発出します~

 今年3~4月、講談社が運営するウェブマガジン「FORZA STYLE」において、生活保護バッシングや外国人ヘイトを煽る記事が次々と掲載されるという問題が起こりました。
 特に4月8日と9日にアップされた下記の2つの記事は、Yahoo!ニュース等にも転載され、一時期、Yahoo!ニュースのコメント欄が生活保護利用者や外国人に対する差別的なコメントで埋め尽くされるという状況が発生しました。

「働くのダルいし生活保護」労働なしで生きる権利を求める人々。関係者が語る「真面目に働いている人がバカをみる国」ニッポン【専門家解説】
「誰が申請を?」来日間もない外国人の生活保護に疑問を抱く貧困母子家庭。逆転する「貧困」と「生活保護」の暮らしぶりに今思うこと【識者解説】

 この2本の記事は、いずれも「関係者」の話を聞いた「専門家」「識者」による解説をライターがまとめたという体裁になっていましたが、情報源となっている「関係者」とは「義姉が元ケースワーカーだったと話す女性」や「外国人受給者がアパートのお隣さんだと話す女性」でしかなく、問題を解説する「専門家」「識者」とは思えない「危機管理コンサルタント」でした。裏取りもしていない噂話レベルの情報をもとに特定のグループの人たちへのマイナスイメージを植え付けるという手法は、ヘイトスピーチでよく見られる悪質な印象操作です。

 講談社という大手出版社が運営するサイトにおいて、生活保護利用者や外国人への差別を扇動する記事が掲載されたことの衝撃は大きく、多くの人が批判の声をあげました。Yahoo!ニュースは411日までに上記の2つの記事を削除し、講談社「FORZA STYLE」も12日までに上記を含む生活保護関連の記事を全て削除しました。両社とも削除の理由は明らかにしていませんが、批判を踏まえた対応であったと推察されます。

 言うまでもなく、生活保護利用者への偏見・差別を煽る報道は、生活に困窮する人々を制度から遠ざけ、制度を利用している人々の尊厳を傷つけます。
 過去には、社会保障費の削減を主張する政治家が自らの政策実現のために制度利用者に対するバッシングを人為的に引き起こしたり、悪用したりする例も散見されます。
 2012年には、一部の国会議員が主導する形でテレビや週刊誌で生活保護バッシングが過熱。バッシングを通して広がった生活保護の制度や利用者に対するマイナスイメージが、過去最大の生活保護基準引き下げ(2013年~2015年)という政策決定への呼び水となりました。

 過去最大の生活保護基準引き下げに対しては、全国各地の生活保護利用者が原告となって減額の取り消し等を求める「いのちのとりで裁判」が提起されています。「いのちのとりで裁判」では、これまで言い渡された41の判決のうち、原告が2615敗(地裁1911敗、高裁74敗)と大きく勝ち越しており、527日には大阪訴訟と愛知訴訟に関する最高裁の口頭弁論期日が設定されました。今夏には、最高裁の統一判断が示される見通しであり、一連の裁判はクライマックスに差し掛かっています。

 今後、「いのちのとりで裁判」の最高裁決着が近づくにつれ、生活保護に関する報道やSNS発信が増加することが予想されますが、生活保護への社会的注目が高まることに便乗して、生活保護バッシングや外国人ヘイトを扇動する者が現れることが懸念されます。
また、今年6月に予定されている東京都都議会議員選挙や、7月に実施されると見られる参議院議員選挙において、選挙活動という形で生活保護バッシングや外国人の生活保護利用をめぐるヘイトが拡散されてしまう危険性もあります。
 司法や政治における上記の状況から、私たちは特に今年の春から夏にかけての時期、生活保護に関連するバッシングやヘイトに注意すること を呼びかけます。

 全てのメディア関係者に対しては「生活保護に関する偏見や差別を助長する報道をおこなわない」という基本姿勢を明確にした上で、正確な情報に基づく冷静な報道をおこなうことを求めます。
 また、プラットフォーム事業者に対しては、偏見・差別を煽る誤情報や真偽が不確かな情報の拡散を防ぐための措置を採ることを求めます。
 生活保護制度をめぐる議論が、誤った情報や真偽が不確かな情報によって左右されたり、差別を煽る印象操作によって誘導されたりすることはあってはなりません。事実に基づいて冷静に議論がおこなわれる環境をつくるため、SNS利用者を含むすべての関係者にご協力をお願いいたします。

いのちのとりで裁判全国アクション / 生活保護基準引下げにNO!全国争訟ネット

生活保護問題対策全国会議 / 一般社団法人つくろい東京ファンド/全国生活保護裁判連絡会 / 全国生活と健康を守る会連合会(全生連)/きょうされん / 労働者福祉中央協議会(中央労福協) / 障害者労働組合/全国クレサラ・生活再建問題対策協議会 / NPO法人ささしまサポートセンター/全国クレサラ・生活再建問題被害者連絡協議会 / 一般社団法人 人権精神ネット/日本自治体労働組合総連合(自治労連) / 北関東医療相談会
生活保障支援ボランティアの会 / ビッグイシュー名古屋ネット/NPO法人さんきゅうハウス / 「生活保護費大幅削減反対!三多摩アクション」
三多摩合同労働組合ゆにおん同愛会 / 府中緊急派遣村 / チマ・チョゴリ友の会/月末食堂委員会 / 狛江派遣村 / コロナ災害対策自治体議員の会
生活保護制度を良くする会(北海道) / いのちのとりで裁判青森弁護団/いのちのとりで裁判あおもりアクション / 生存権裁判を支援する長野県の会/生活保護基準引下げ違憲訴訟群馬弁護団 / 人権を主張するいしかわの会/生活保護基準引下げ違憲訴訟富山弁護団 / -貧困ネットワークとやま/生活保護基準引下反対訴訟千葉県弁護団 / 生活保護基準引下げ反対埼玉連絡会/反貧困ネットワーク埼玉 / 生存権にかかわる裁判を支援する静岡の会/西濃生活と健康を守る会 / 生存権アクションぎふ / 有限会社おとくに福祉研究所/生活保護基準引き下げ反対愛知連絡会 / きょうと福祉倶楽部/京都・新生存権裁判を支援する会/生活保護基準引下げ違憲大阪訴訟弁護団 / 引下げアカン!大阪の会/大阪クレサラ・貧困被害をなくす会(大阪いちょうの会)/生存権裁判を支援するわかやまの会 / 奈良県の生活保護行政をよくする会/和歌山生存権裁判弁護団 / いのちのとりで裁判奈良弁護団/兵庫県生存権裁判を支援する会 / 広島生活保護裁判を支援する会/人間らしく生きたい!人間裁判ささえる岡山の会/いのちのとりで裁判愛媛アクション / いかんよ貧困・福岡の会/生活保護基準引下げ違憲処分取消し請求福岡訴訟弁護団」/北九州市社会保障推進協議会 / いのちのとりで裁判沖縄弁護団/北陸生活保護支援ネットワーク石川 / 近畿生活保護支援法律家ネットワーク      

(順不同 計60団体)

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2025年5月12日 (月)

厚労省「中間とりまとめ」についての意見

厚労省「中間とりまとめ」についての意見
2025年5月10日
地域と協同の研究センター 榑松佐一
厚労省第5回検討会「2040 年に向けたサービス提供体制等のあり方に関する中間とりまとめ」(4/10)について意見をまとめました。外国人介護労働者の拡大とも関係するので、関係者の意見をお聞きしたいと思います。
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/01.pdf


<1>前提条件について
2. 人口減少・サービス需要の変化に応じたサービス提供体制の構築や支援体制の方向性
町村部では約 50%の市町村で 2020 年以前に 65 歳以上人口が既にピークを迎えている。いっぽう、都市部中心の約 15%の市町村では 2040 年以降にピークとなる。
在宅サービスは町村部で約 30%の保険者が 2024 年以前に需要のピーク。いっぽう、政令市・特別区・県庁所在地では約 80%の保険者が 2040 年以降に需要のピーク。
施設サービスは町村部の約 23%が 2024 年以前に需要のピーク。都市部では約84%の保険者が 2040 年以降にピークを迎える。(要旨 太字は引用部分、以下同)
2025 年に団塊の世代が 75 歳以上となり 2040 年には 65 歳以上の高齢者数がピークを迎えることは広く知られてきた。「中間まとめ」では高齢化や人口減少のスピードには地域によって大きな差があることが指摘されている。地方ではすでに高齢者対
策が急務となっており、大都市では15年後のピークに向けた対策が求められている。
介護では高齢者人口のピークとともに介護労働者の確保も念頭におくことが重要である。外国人労働力の確保もこれと合わせた対策が必要となる。また今回議論されている外国人の移籍規制との関係で押さえておきたい。

<2>中山間地対策について
(2)中山間・人口減少地域におけるサービスを維持・確保するための柔軟な対応
職員の配置基準について
「訪問介護と通所介護等における配置基準等をより弾力化してサービス間の連携・柔軟化を図る」
「現行の介護予防・日常生活支援総合事業(※)においても・・・近接した地域でサービスを受けることを可能としていく」
昨年からの「まさかの訪問介護報酬引き下げ」で訪問介護事業所の倒産・廃業が続出している。すでに訪問介護事業所が一つもない自治体が昨年末時点で全国107町村に上っている。事業所が残り1の自治体も272市町村で事業所ゼロの自治体と合わせると、全自治体(1741 市区町村)の5分の1超を占める。介護保険が始まった 2000年には自治体が 3252 あったことを考えると当時の自治体でみると一つもないところは相当数に及ぶ。
通所サービス職員を訪問介護にも使うというが、事業所周辺の訪問であれば可能という程度である。自治体の総合事業生活支援サービスAはすでに壊滅状態となっている。予防介護も報酬の低さでヘルパーの時給が払えず赤字の原因となっており、支援範囲を広域化すれば事務所への移動にさらに時間がかかることになる。
根本的には「現在の訪問系サービスの報酬体系については、「回数」を単位として評価しているため、利用者の事情による突然のキャンセルや利用者宅間の移動に係る負担が大きい。このため、地域の実情に即して、持続的なサービス提供を確保するためには、こうした状況に対応する方策を検討することが必要」というとおりで、この指摘は重要である。また中山間地だけでなく都市部でも急務である。

<3>大都市対策について
(3)大都市部における需要急増を踏まえたサービス基盤整備のための適切な対応「大都市部においては、人口の密度が高いことに加え、施設や住まい、在宅サービスの密度も高いことから、コンパクトなサービス提供が可能」
NHK「クロ現」でも指摘された通り、東京・大阪でも訪問介護事業所の倒産が相次いでいる。都市部では職員の確保が困難なところが多い。高齢者人口が多い都市部では大型の高齢者施設があるいっぽう、小さな訪問介護事業所も多い。都市部では駐車場所の確保などで車での訪問ができないところもあり、移動時間は必ずしも短くない(調査資料図表 22)。そのためヘルパーと利用者が近いところに小さな事業所がある。
国は事業所加算を重視しているが、対応できていない事業所も少なくない。賃金を上げるためには基本報酬の引き上げがもっとも有効である。


<4>外国人介護人材について
3.介護人材確保と職場環境改善・生産性向上、経営支援の方向性
(2)国や地方における介護人材確保に向けた取組
最低賃金が毎年 5%程度上がっており、時間給で働く労働者の賃金が上昇している。介護職は「公定価格の報酬が主な収入源であ」り、訪問介護報酬には移動時間が含まれないことから、実働時間で計算すると最低賃金+@程度となっている。「介護人材確保は最大の課題であり、・・・近年の物価高や賃上げに対応し、全産業平均の動向も注視した上で、賃上げや処遇改善の取組を推進していくことが必要」という指摘が最も重要である。24年度の訪問介護報酬の引き下げは、これに反するものであった。「国においては・・・外国人材の受入環境整備に取り組んでいる」として今春から外国人実習生・特定技能外国人による訪問介護を可能とした。日本人職員でも「訪問介護については、「一人で利用者宅に訪問してケアを提供することに対する不安」といった特有の理由により、他の介護職種に比して有効求人倍率が高い状況にある」。そのため外国人労働者については新たに初任者研修を受けさせたり、同行支援、特別なハラスメント対策も必要となるなど事業者にはたいへん大きな負担となりかねない(「外国人介護人材の訪問系サービス従事における留意点」)。これにより日本人職員の賃金が上がらず、ますます離職率が上がりかねない。
大型施設訪問の利益確保のため?
「高齢者数が増加する一方で、介護保険施設の稼働率が低下傾向にある等の実態も踏まえてサービス需要等を推計すべきであるとの意見があった。」との記述があるが、これについては何のコメントもついていない。
結局外国人実習生の訪問解禁は人手不足で稼働率が低下している大型施設型訪問介護事業所への救済策ではないのか。留学生から特定技能・介護福祉士・在留資格「介護」へ「介護福祉士養成施設は・・・学生の減少等に伴い閉校する学校も増える中・・・令和6年度入学生において外国人留学生が約半数を占めて」いる。日本語会話もままならない技能実習生を訪問介護に使うより、養成校修了者を特定技能として就業させ、そ
の間に在留期間に制限のない介護福祉士をめざすほうが事業者にとって長期的に安心できるのではないか。


<5>地域包括ケアの現状と今後
厚生労働省においては、2025年(令和7年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。
しかし、実際には大手介護事業者を中心に日常生活支援A型は受付けず、近年は予防型を断る事業者も出てきている。愛知社保協の調査では愛知県下の要支援含む事業対象者数が2019年11万3803人から2023年12万6222に増加する一方で、予防型利用者は16,715人から15,663
人に、生活支援A型は4,881人から4,196人へと逆に減少している。とくに生活支援A型報酬は月額 900 単位に満たない自治体が多く最低賃金の支払いが困難になっている。
「地域ごとの介護予防・日常生活支援総合事業の実施内容やその効果を精緻に分析・検証することが必要。データベースをつくり見える化すべきとの意見」が重要である。

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2025年4月29日 (火)

訪問介護「調査結果」の問題点

「まさかの訪問介護報酬引き下げ」から1年が経ちました。この間に訪問介護事業所の倒産廃業が相次ぎ、414日のNHKクローズアップ現代は「家で介護が受けられない!? 〜迫る“訪問介護 危機」と報じました。厚労省は47日「2040年にむけたサービス提供のあり方中間まとめ」(案)を提出しましたが、これでは全く不十分です。

施設訪問と居宅訪問を一緒にして「平均」10

 「クロ現」で指摘されたように、国は移動時間のかかる居宅訪問とサ高住など大きな施設だけを回る施設訪問を一緒にして訪問介護の利益率が7.8%と高い黒字率になっているとしました。しかし、実際には右図のように4割が赤字事業所で、その大半は月400回以下の小規模事業所です。
 国は処遇改善加算をとればいいとしましたが、小さな事業所では事務作業にも手がかかり、物価高騰のなか採用のための高い紹介料もかかり賃金にまわせません。そのため介護職員不足による廃業が相次ぎました。
 31 「中間まとめ」にむけた調査報告書(概要)では中山間地と都市部など地域による違い、訪問の集合住宅への割合による収支差率(利益率)の分布などの資料を出しましたが、いずれも利益率が高いところと低いところがあって、利益の減少は「訪問回数の減少により、小規模な事業所を中心に収入減となっている」というものでした。
 資料について当方から厚労省への「同一建物減算を受ける住宅型訪問の方が収支差率が断然高いということでいいか」という質問には「断然高いとまで表することは困難と考えています」という回答でした。

そこでさらに詳しい「調査報告書」(第30回社会保障審議会介護給付費分科会参考資料2)を見ました。30 たぶん、このことだと思います。(図30https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_50970.html

しかし訪問に要する移動時間(図表2122)を見れば、同一建物とそれ以外の移動時間には大きな差があることは明確です。地方でも大都市でもこの傾向は大きく変わりません。
いっぽう介護報酬は介護時間と回数で決まり、訪問にかかる時間には付きません。事業所の規模にも関係ありません。一回45分とか60分という介護時間に対して8分で移動できるか27分かかるかは訪問回数に大きく影響します。
そこで、改めて図表20を見ると集合住宅の利用者の割合が80%以上の事業者の移動時間が極端に短いことがわかります。サ高住に併設し、同一法人運営の訪問介護事業所などにあるパターンです。5割が移動時間15分以内になります。
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 しかし、これでは地方の小さな事業所か都市部の大規模事業所かわかりません。同じ80%以上でも、地方で老人ホームを訪問し、他は地域訪問には30分かかる場合も含まれているかもしれません。

28では中山間地でも都市部でも高利益の事業所があると同時に赤字の事業所が一定の割合であります。実はNHKクロ現が指摘したように東京・大阪でも倒産廃業が続出しています。「まとめ」にあるように国は小さな事業所を合併などで減らす方針です。しかし、大手介護事業者が点数の低い介護予防や生活支援から撤退するなか、地域住民に求められる支援を担っているのはこれらの小さな事業所でもあります。2829

29を見ると2001回以上の事業所はほぼ全て黒字になっています。しかしどれだけ同一建物を訪問しているのかはわかりません。図31では集合住宅の利用者が80%以上の事業所でも赤字がありますが、その規模はわかりません。

それはこの調査が前出「(4)調査研究事業」に小さく書かれているように最初から「※本調査は、主として「中山間・離島等」、「都市部」、「それ以外」の3つの地域におけるサービス提供の実態等の傾向を明らかにすることを目的として実施するものであり、必ずしも訪問介護事業所全体の傾向を把握するものではない。」ためで、集合住宅訪問のみで高利益を上げている実態には目をつぶっているからです。
 訪問に時間のかかる居宅訪問での倒産が相次ぐ原因を明らかにするためには図29の平均常勤職員数を示すこと、図2031の平均訪問回数別に示すなどの分析が必要と考えます。31_20250429142901

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2025年3月 2日 (日)

安倍政権忖度から三権分立へ

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2013年に厚生労働省が生活保護基準額を引き下げたのは違法だとして、松山市の受給者が減額処分取り消しを求めた行政訴訟の判決が28日、松山地裁であった。古市文孝裁判長は原告側の請求を認めて、市に減額取り消しを命じた。
生活保護減額を取り消し 松山地裁判決 受給者側勝訴|愛媛新聞ONLINE

これで判決(地裁30、高裁5)中、原告側の2114敗(地裁1911敗、高裁23敗)となりました。
最初の名古屋地裁、高裁で最初の大阪高裁とそれに続く裁判ではいくつか敗訴がありますが、その後は原告勝訴が続きますが、これは国が人事権を握っている面があります。
それでもデフレ調整のように明らかな計算間違い(統計偽装)は市民が知ってしまうと裁判所もかばいきれません。
安倍政権が行った生活保護費引き下げを最初の名古屋地裁は「(自民党の公約だから)事情を考慮することができる」としましたが、安倍政権が終わったことから「違法」とする判決が連続。津地裁では「(厚労大臣が)たとえ専門的知見に反してでも、反対意見を排除して生活扶助基準を引き下げるという政治的方針を実現しようとしたものとみるほかない」と指摘しました。
これこそ三権分立です。


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