言葉の力
先日、とてもすてきな二つの講演、講義を聴くことができました。
一つは最新の宇宙研究に関するレクチャーで、素粒子、オーロラ、宇宙ダストについて若手研究者による講演でした。日頃も関心をもって本を読んでいますので、これはチャンスと間隙をぬって聴きにいきました。
参加者は学生、研究者が主のようでしたが、私のように一般の参加もできるもので、理論の詳しい報告ではなく、実験(観測)全体を専門外のものにもわかるようにお話されました。最新の研究にふれることができ、とてもよかったと思います。たまには労働運動以外のことを考えるのもいいものです。
このレクチャーが長引いたので大急ぎで地下鉄にのり、今度は辻井喬さんの講演へ。これは革新愛知30周年の記念で行われた「音楽と講演の夕べ」です。詩人・作家辻井喬さんはセゾングループの経営者堤清二として戦後の経済界をリードする一方、文学活動でも幅広い活動を展開されてきました。
講演は「言葉の力を考える 政治をいっそう民主的に」というタイトルでしたが、戦前・戦後を通じてのお話や、現代のメディアに「驚くほど保守的になっている」という指摘をする一方で、私たち「左翼」に対しては「今、どういう言葉で国民に語りかけなければならないか」と問いかけるものでした。私たちは自分がつかっている「言葉」を見直してみる必要があると思いました。
辻井さんは「マルクス主義をそのもの否定してしまったところに今日の世界的不況の原因がある」、マルクス主義は「グローバリズムとの関連ではむしろ重要性を増している」といいます。だからこそいま「心をつなぐ左翼の言葉」が求められています。
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